フランス・パリを中心に発生した2015年11月13日の同時多発テロから一年となりました。
テロの犠牲者と彼らの家族はもちろん、フランス中の人々が大変なショックを受け、フランスという国や多文化共存について考えさせられた事件でした。
連日のように、事件現場となった場所とその周辺や路上では、多くのメッセージ、絵、詩、花、旗、蝋燭、ぬいぐるみなどが犠牲者に捧げられました。
エッフェル塔とポール・エリュアールの詩『自由』が多く描かれていたということです。
Les Archives de Parisは、人々の感情と支援の証として、テロがあった場所や共和国広場に置かれた無数の匿名のメッセージを集め、デジタル化して残すと発表しました。
そのイニシアティブと共にスタートし、事件から一年を前に今年11月3日に出版されたのが≪Je suis Paris≫です。
この本の中には、約1000のメッセージが収録されています。
ポストイットや地下鉄のチケット、紙皿や詩集に書かれたメッセージもあります。
子どもたちの絵とメッセージも収録されました。
この本を企画・担当した出版社Michel LafonのEdouard Boulon-Cluzelによると、このプロジェクトを最初に話した時には周囲の反応が良くなかったそうです。
しかし、彼が完成したものを見せると、ヒューマニズムのとても美しい印象を与える希望にあふれた本である、と人々の意見が変わったということです。
彼は言います。
「テロの翌日、道は閑散としていた。静けさが当たり一面にあった。この間に、これらの人たちはこれらのメッセージを残していった。そのメッセージを自分が読むということは、人間の中の最も人間的なものにこの手で直接触れるということなんだ。」
本は15ユーロで売られます。売り上げの印税に当たる部分については、被害者のための二つのNPO組織AFVT(Association française des victimes du terrorisme) と13Onze15に寄付されます。
フランス、パリを愛する方は、日本人にも多くいらっしゃると思います。
フランスとのsolidarité(連帯)を示す一つの方法として、この本を通して支援することも可能です。
この本を手に入れたいという方は、下記弊社公式サイトよりお問い合わせください。
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