パリのアートフェア―FIAC2015

FIACといえばフランス・パリ最大のアートフェア―のうちの一つです。


1974年の創設以来、毎年10月に開催されています。


今年は10月22日から25日までグランパレで開催されました。このフェアーの出展料は約40平方メートルのもので3万ユーロくらい、しかも出店のためには結構時間のかかる審査を通過しなくてはなりません。資金と労力が必要になるのですが、現在美術品の取引の40%がこうしたフェアーの機会になされるといわれていますから、美術関係者にとっては無視できないイベントといえます。


FIACも21世紀に入るまではその権威に乗っかってやっているようなところがあったのですが、21世紀に入り、ロンドンのFRIEZEなどをはじめとするアートフェア―が世界の各地で開かれるようになり競争が激しくなったので、FIACもそれまでの権威に乗っかるのをやめにしてイノベーションを迫られました。


2003年には、Reed Expositions がFIACを買収し、経営管理をするようになりました。パリの画廊主でもあるニュージーランド出身の Jennifer Flay がFIACの責任者となり、新しいコンセプトでFIACを始めました。


現在FIACは画廊などの助言あるいは1974年の創設以来の収集により、約4000人の大口の美術愛好家のリストを所有しているといわれています。その中にはもちろん、大口のコレクターばかりではなく、美術関係の組織の責任者や、企業の経営者、学芸員、美術館館長なども含まれています。


FIAC自身もこれらの人々をこのアートフェア―の機会にパリへ惹きつけるために大きな努力を払っています。Meurice, Royal Monceau などの提携ホテルでは、特別価格で宿泊できるようにして、Ladurée でお茶を飲みSwarovski で買い物をしてGuy Savoy で夕食をするといったコースを特別扱いでできるようにしてあるということです。


こうした特別VIPは、FIACのアートフェア―にも一般公開の時間外に入館可能です。一般客のいない静かなところで落ち着いて鑑賞できるようになっているということです。そればかりではなくFIACなどのオーガナイズで画家のアトリエを見学したりすることはもちろん、ベルサイユ宮殿やオペラの内部を特別に見学することもできるようになっているということです。


FIACをはじめとする画廊主たちにとっては、こうした大口の顧客が自分達は大切に扱われている特別な存在であるのだと感じることが大切です。毎年FIAC開催期間中だけで、数百万ユーロを超える売買がかなりの数で成約しているのです。とにかくFIACや画廊主たちにとってはこうした特別VIPたちが「この絵をほしいなあ!」と思うように仕向けることが重要です。


このFIACの開催の時期には恒例のようにパリの現代美術館は、約700人の人をディナーに招待して盛大なディナーを開きます。もちろん招待といっても、招待客はかなり高額なお金を払って招待を受けることになるのですが、こうして集まったお金が、このパリの現代美術館のコレクションとなる絵画を購入する予算に割り当てられています。


美術館曰くこうしたコレクターたちは、画廊や現代の美術動向を良く知っていて、時として私たちの現代美術の新しい作品に目を開かせてくれることがあります。美術館の学芸員たちもこうしたコレクターたちにとり囲まれているほうが良いのです。


ついでながら、このパリの現代美術館ですが、この立派な美術館をプライベートなディナーやパーティーをするのに借りることができます。主なホールは次のようなものです。



*Robert Delaunay

約500平方メートル。カクテルパーティーなら500人。正式のディナーなら200人収容可能。


*Grands Formats Cubistes

約200平方メートル。カクテルなら200人。正式のディーナなら100人収容可能。


上記の二つのホールは、一つにまとめることもできます。



*Matisse

約400平方メートル。カクテルなら200人。正式のディナーなら150人収容可能。


*Dufy

約190平方メートル。カクテルなら80人。正式のディナーなら50人収容可能。




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