ロボットと人類の未来:今年のSXSWからの問い


毎年3月にアメリカ・テキサス州オースティンで開催されるSXSW(サウス・バイ・サウスウェスト)。


音楽祭としてスタートしたイベントで、のちに映画祭、インタラクティブフェスティバルなどが加わった、複合的な大型イベントです。


世界最大のビジネス・クリエイティブ・イベントで、10日間の開催期間で来客数10万人以上、経済効果約380億円をもたらします。


今年は3月11日~20日の開催でした。

インタラクティブ部門には、オバマ大統領も登場し、盛り上がりました。

毎年特に注目を集めるのが、このインタラクティブ部門。


TwitterやFacebookなどもここから世界的なサービスに成長したと言われていますから、これからの来るべきビジネスの波をつかめる場所ともいえるでしょう。


そんな中、今年のインタラクティブ部門に登場したロボットSophiaが世界で注目を集めています。


アメリカのDavid Hanson率いるHanson Roboticsがつくったロボットです。


Sophiaは60種類の人間の表情を再現することができます。

目の中にマイクロカメラが搭載されており、対話者の表情を識別したり、アイコンタクトをしたり、個人として記憶することができます。

Sophiaは学習しながら、表情を伴った会話ができるのです。


Sophiaはインタビューの最後に“I'll destroy humans”(わたしは人類を滅亡させます)と冗談のように(?)言っています。


さてさて、これから人類はどこに向かうのでしょうか。


人間の子どもが長い時間をかけて成長していくのは、学習をすることで環境に適応していく力を身につけるからです。

知識はもちろん、習俗や常識といった見えにくい社会規範も、たっぷりとした時間をかけて、親の超自我が子どもの内に形成されるために習得できるものです。


その長い成長期間中、大抵の子どもには「子どもに幸せに生きていってもらいたい」と真剣に考える親が責任と愛情をもって寄り添ってくれます。

親のそうした行為が促されやすいように、自然と人間の体には愛情ホルモンと言われるようなオキシトシンなども分泌されるようになっています。


しかし、SophiaのようなAIロボットの学習には、誰が真剣に寄り添えるのでしょうか?

同じ人間同士でも自分とは異なるグループに属する他人には尊重を示せない人が多くいる世の中で、AIロボットをわたしたちはきちんと教育できるのでしょうか。

尊重もせず、不満のはけ口にし、それをAIロボットが学習したら・・・?


あるいは、AIロボットが本格的に普及してわたしたちの日常の当たり前になったならば、人間の脳のほうが適応のために新しいホルモンを分泌したり、新しい学習をするようになるのでしょうか・・・?


このあたりは未知ですね。


この問いは科学者だけでなく、政治家、哲学者、文化人、芸術家、ビジネスマン、つまりは人であるならば問題意識をもって考えなければいけない差し迫った問いである、と言えるでしょう。




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