ミス&ミスター・ミニ・コンテストと各国の動き


世界中から美しい男女を選ぶミス&ミスターコンテスト。

毎年何かと評判と注目を集めています。

選ばれし美しい男女は動員力もあるため、様々なイベントやキャンペーンに登場し、タレントや女優・俳優としても活躍している人が多いですね。

一方で、社会問題が提起されることもしばしば。

外見による差別や性差別を助長するとして非難の対象になっています。



そんなミス&ミスターコンテストを日本で主催する一般社団法人ミス・ユニバース・ジャパンが、今年から3~12歳の子どもを対象に、ミス&ミスター・ミニ・ジャパンコンテストを開催します。


アメリカではすでに1900年後半から開催されていて、『リトル・ミス・サンシャイン』のような映画も出てきています。



こうした文化に根付いているアメリカとは対照的に、ベルギーでは、今年の7月21日に初開催のはずであったミス&ミスター・ミニコンテストの中止が決定しました。


厚生労働大臣Kris Peetersの決定で、このコンクールは不適切だとされたのです。

理由としては、子どもの労働法の領域に属する問題であることと、子どもの身体的・精神的・モラル的・社会的成熟への脅威となる、と彼は判断したのです。


フランスではすでに2013年9月以降、16歳以下の子どものこうしたタイプのコンクール開催が法律で禁止されています。上院議員Chantal Jouannoの提出した法案です。

彼女は言います。「子どもの外見や彼らの魅力を単なる外見だけでとらえてこうした競争をさせるのは、子供にとっての至上の利益に反することであり、男女平等の原則にも反することです。」


こうしたイベントをフランス国内で開催すると、オーガナイザーは2年以下の禁固刑か、30.000ユーロの罰金が科せられる可能性があります。


ただし、この法律はフランスでは女の子だけに適応されます。

一方、ベルギーでは男女ともに禁止ということです。


こうした欧州の反応に、アメリカのジャーナリズムは非難しています。

子どもたちにとって脅威となるものは、その他たくさんある、考え禁止すべきは違うところにあり、単なるアンチ米国主義なだけではないか、ということです。


自由の定義も、資本主義への反応も、アメリカとフランスやベルギーでは異なりますから、難しい問題です。

さて、日本ではどのような形に展開していくでしょうか。

日本は教育から経済までアメリカ型ですから、それほど疑問視されることなく進んでいくのかもしれませんね。


こうした賛否両論を考える際、一番は子どもの成長にとって何が大切かであり、子どもの人生にとってどんなインパクトを与えるか、ということを考えることなのではないでしょうか。




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